ライフハックが生み出す新たな社会価値

ライフハックとは、自分の生活や仕事のスタイルをより効率的かつ楽しくする方法論で、米国のハッカーの間で流行っていた概念である。彼らはコンピューター操作やシステム解析の一環として、自分の人生を捉えており、それらが体系として確立されたのだ。

現在では、ガジェットのような小道具類や細かい作業の方法論にも及んでおり、人間工学の中にも採り入れられている。例を挙げれば、Excelなどの繰り返し作業をマクロ化することで作業の最小化に繋げたり、UNIX系のOSのオートメンション化による実作業時間の短縮などだ。また、いかに短時間に効率的な休息を取るかなどの、作業者の生理的側面からもアプローチすることになる。

この流れを受けて、これまでの日本社会は社会的地位や評価において学歴が占める割合が高くなっていたが、これからはメリットクラシーという能力主義が中心になると予想されるだろう。事実、学歴が高いからといって仕事ができるわけではなく、むしろプライドの高さが逆に足かせになる場合もあるわけだ。

お金の使い方や流れに、社会での実力の差がどのように精通するかという面も大きく、大きなお金を扱った方がものをいう社会になりつつあり、それを人は額歴社会と呼ぶ。そのため、高学歴であることは評価されず、実質的な社会人としての生活能力が求められているのだ。背景には女性の社会進出があり、相手を対等なパートナーとして考えている。